2009年04月30日

知られざる虐殺・ラマディー・アンダルース地区の墓地

ラマディーのアンダルース地区では住宅地の一角にある子ども公園が墓地になった。
高遠菜穂子さんが犠牲になった市民の墓参りに訪れた。

無名の墓、「赤ちゃん」とだけ書かれた墓、累々と続く墓。全ての墓に「殉教者」と書かれている。
アメリカの攻撃で殺された人という意味だ。ざっと数えただけで2000以上の墓碑が立っている。

2006年8月から始まった米軍の攻撃によって犠牲になった市民を埋葬した。
当時、ラマディー市内は完全に米軍によって包囲され、市外にある墓地に遺体を埋葬することが出来ず、やむを得ず市内の空き地が墓地になったのだ。
8月23日ドバ地区を攻撃した米軍はインターネットセンターと周辺の住宅に集中放火を浴びせ、30人以上が死亡した。
瓦礫の下敷きになった生存者の救出の為に駆けつけた人々にさらなる攻撃が加え犠牲者が増えた。

米軍は「インクスポット作戦」と呼ぶ作戦で市内中心部をまず占拠し、周辺にインクがにじむように占領地を広げた。
市内を5地区に分断し、封鎖した。市民はなす術もなく、買い物にも行けず、何日も家の中に籠もるしかなかった。
周辺の建物は全て取り壊し平地にし、市民の隠れる場所をなくした。各地区の中心部の高い建物にはスナイパーが陣取り、周辺の動くもの全てに銃撃を加えた。
5地区は完全に孤立し、犠牲者の埋葬場所も市内のそれぞれの空き地を墓地にせざるを得なかった。
こうして、1万人とも10万人とも言われる市民が誰に知られることもなく殺され埋葬された。
 
墓参りに訪れた高遠菜穂子さんは「世界がラマディーのが虐殺を止められなかったことで、死者に申し訳ないと思った。ラマディーの人たちは世界が気が付いてくれなかったことが何より辛かったに違いない。
虫けらのように殺された人々は人間らしく死ぬ権利も与えられなかった。同時に怒りもこみ上げてきた。」といった。

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森住 卓
takashimorizumi
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posted by M at 05:07| レポート