2010年01月04日

カンダハール通信5

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レシャード先生の案内でカレースクリニックを訪ねた。
まだ、診療所到着8時50分まだ診療受付は始まっていないのにたくさん患者さんが受付を待っていた。
夫か兄弟か二人の男が若い女性を車いすに乗せて連れてきた。女性の年齢は16歳。
出産後二週間以上、出血が止まらないという。早速レシャード先生と産科の女医さんが診察した。貧血であおい顔をしている。
炎症を起こして感染症が広がってしまったという。母乳も出ないので村の近所の女性の母乳を飲ませてもらっている。
「ここに来れば助かると評判を聞いてみんな来るんですよ」とレシャード先生。

顔と背中に火傷を負った8歳の少女が来た。
職員との打ち合わせを短時間で済ませたレシャード先生は診察室に入る。待っている子どもにも挨拶をする。
男のレシャード先生が女性たちに握手を求めるとためらわず応じる姿はこの国では珍しい風景だ。

診療室でレシャード先生と若い医師が診療を始めた。女性患者と男性患者は別の
建物で別けられている。今日は女性の患者を診察している。診察室は患者で座る
余地もなくなった。床に座って順番を待つ女性はブルカの上からでは表情がわか
らないが手の仕草や小さな声で会話する女性たちの不安そうな表情を想像できる。

レシャード先生はどの患者にも分け隔てせず、親身になって患者の訴えに耳を傾
けている。おそらく、患者はここに来る前に自分の訴えを親身に聞いてくれる医
師に出会うことはなかったのではないか。その安堵の表情がブルカを通してもわかる。
昨年、静岡県島田市のレシャード医院を訪ね、診察を見させていただいたときには患者へ絶えず笑顔を送っていたが、
ここではあの笑顔がほとんど見受けなかった。患者を取り巻く状況はそれだけ深
刻なのだ。
posted by M at 15:11| アフガニスタン